2021年12月、カム地方(チベット東部)において仏像やマニ車が撤去され、また僧房が解体されるなど、中国政府による宗教弾圧が行われました。
僧侶や宗教者を中心として結成される当会としては、特に見過ごすことのできない問題であると認識しています。
2022年2月、当会は中華人民共和国大使館を通じて、下記のような抗議を行いました。
在本邦中華人民共和国大使館
特命全権大使 孔鉉佑閣下平和の祭典とされるオリンピックが開催される直前、東チベットのカム地方ダンゴ(四川省炉霍県)での仏像の解体やマニ車の撤去など、少数民族諸地域において宗教弾圧を貴国政府がまたも強行されたことは遺憾に堪えません。2008年の夏季オリンピック開催までに国内の人権状況を改善することを貴国が約束し、開催国として認められた経緯があります。しかし、その後14年を経て尚、その状況は改善どころか悪化の一途を辿っており、私たちはここに深い悲しみとともに強く抗議いたします。
信教の自由は世界人権宣言で認められる普遍的な価値観であり、中華人民共和国憲法第36条でも保証されているところです。またチベット仏教は、1500年に渡り人々が紡いできた歴史を持つ全人類の精神的および文化的遺産です。世界の仏教徒は、どのような理由があろうとも、貴国政府の宗教弾圧および人権弾圧に反対いたします。
貴国政府が、人権被害および文化破壊の深刻さを認識し、全人類的視野に立って人権および文化の保護に最大の努力をされることを強く求めます。チベットの平和を祈念し行動する僧侶・在家の会
代表 大樹玄承