去る9月10日、大阪應典院におきまして、「チベットを知り、祈ろう@大阪」と題して、当会の結集が開催されました。平日でしたが、関西方面の会員の方をはじめ、熱心なチベット支援の皆さまのご参加を得て、意義深い結集となりました。ご多用の中、駆けつけて下さった映画『オロ』の岩佐監督、平岡先生には、貴重なお話をお伺いすることができ、心より御礼申し上げます。そして、ご参加いただきました皆さま、また当日、ボランティアでお手伝いいただいたみなさま、会場を提供してくださった浄土宗應典院様とスタッフの皆さま、本当にありがとうございました。
当日は、始めに、当会副代表の川原英照より、本会設立の経緯を踏まえて、チベット本土の現状が語られ、相次ぐ焼身抗議によって亡くなられた方への哀悼の意が示されました。
そして、いっこうに暴力的な統治を改めない中国政府に対しまして抗議の意が示され、北京五輪時に盛り上がったチベット支援の熱が冷めていること、特に日本国内の関心が低下していることについての危機感が語られました。
最後に、同じ仏教徒としてはもとより、人間として、焼身抗議という極限的な抗議方法しかできないほど危機的な情況にあるチベット本土の人々に、心からの連帯の意を表し、一日も早い解決を願い、川原副代表の挨拶は終わりました。
続いて、長年の中国政府の弾圧によるすべての犠牲者の追悼と、平和を祈念する法要が営まれました。宗派を超えた僧侶によって、各宗の祈りが捧げられました。
続いて、映画「チベットの少年オロ」が上映され、上映後には、本作の監督である岩佐寿弥氏より、映画製作にいたる過程や、本作品に込めた思い、また撮影中に主人公の少年やチベット人たちとの交流で感じたことについてお話がありました。岩佐監督の話に続いては、監督を囲み、チベット密教の研究者である平岡宏一先生と、應典院住職である秋田光彦師と、当会事務局の岡澤慶澄による、トークセッションが行われました。
平岡氏からは、チベット仏教の成り立ちと現状という包括的な視点からのチベット支援のあり方が語られ、秋田住職からは、当会の「共苦の祈り(祈念)」を中心とする支援活動のあり方の中に、従来の国際支援などとは違う新しい可能性が示されました。最後に、閉会にあたり、当会副代表の大樹玄承より、慈悲の共感共苦が持つ大きな力についてのメッセージがあり、閉会となりました。閉会後には、應典院より千日前どおりを難波まで行脚(デモ行進)をおこないました。途中、激しい雨も降りましたが、チベット問題の解決を願って、祈りを込めて僧侶、在家の参加者一同心をひとつに行脚いたしました。
◇ ◇ ◇
ご参加いただいた皆さま、ご協力いただいた皆さま、すべての関係各位に心より御礼申し上げます。
チベット情勢は、こうしている今も、極めて危険な状況が続いています。
どうか、ひとりでも多くの皆さまがチベットについて関心を持ってくださいますように。
チベット本土の人々が、安らかな日々をとりもどすことができますように。
そして、多くの亡命チベット人たちが、一日も早く本土に帰ることができますように。
ダライラマ法王が、お帰りになることができますように。
合掌